理系の大学3年次編入対策を考える(概略・試験対策編)

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そろそろ2019年度の大学3年次編入試験の対策を立て始める人もいるかと思います。

そこで、今回は自分の経験に基づいて3年次編入の対策について考えていきたいと思います。

なお、本記事の対象者は理系の3年次編入を考えている方とします。

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理系の3年次編入試験とは?

ここでは、理系の大学3年次編入試験について概説します。

試験が行われる時期は?

大学の一般入試は1月下旬~3月上旬にかけて行われますが、理系の大学編入試験は大体5月下旬~9月にかけて行われます。また、国公立大学の場合、センター試験を経て2次試験というスタイルですが、編入試験は各大学で行われる試験のみで合否が決まります

複数出願はできる?(国公立大学の場合)

一般入試の場合、前期・中期・後期の3つの大学にしか出願できませんが、編入試験の場合、試験日程が被らなければ理論上何校でも出願できます。しかし、先述の通り試験を行う時期が集中しているので、実際は複数併願できても3、4校あたりが限度だと思います。

何によって合否がきまる?

編入試験を出願する際、ほとんどの場合所属大学(もしくは短大・高専など)の成績証明書が必要です。よって、現在所属している大学での成績は合否判定に使われる可能性が高いです。もちろん学力試験も行われます(詳しくは後述)。また、多くの大学で面接が行われるようです。

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編入試験の学力試験とその対策

編入試験ではほぼ必ず学力試験が課されます(大学によっては小論文のところもあるようですが)。そこで、次に学力試験について解説します。

学力試験の基本は「英語と専門科目」

基本的には、英語と専門科目の試験が行われます。英語については、大学によってTOEIC公開テストのスコアを提出のところも多いです。

専門科目は、出願しようとしている学部・学科について何を聞かれるか異なります。例えば、理学部化学科であれば化学ですし、工学部の電気系であれば電磁気学などが聞かれると思います。

自分の場合、理学部の生物系の編入試験を受けたので、試験科目はもちろん生物学でした。

試験のレベルは?

試験のレベルについては、募集要項に書いてあることがあります。といっても、「大学教養程度」と書いてあることが多いです。3年次編入という性格を考えると、その大学の2年次までに習得されているべきである内容が出題されると考えられます。なので大学院入試用の参考書などをつかって対策するのは少しオーバースペックかもしれません。

どう対策する?

参考書は何を使う?(専門科目)

先述の通り、2年次までの内容が出ると考えられるので、院試用の参考書は少々使い勝手が悪いかもしれません。

個人的におすすめなのは、東京化学同人の「大学生のための基礎シリーズ」ですね。

以下のように、生物学・化学・物理学・数学のシリーズがそろっています。

生物学入門 (大学生のための基礎シリーズ)

化学入門 (大学生のための基礎シリーズ)

物理学入門〈1〉力学 (大学生のための基礎シリーズ)

物理学入門〈2〉電磁気学 (大学生のための基礎シリーズ)

数学入門 (大学生のための基礎シリーズ)

数学入門〈2〉偏微分・重積分・線形代数 (大学生のための基礎シリーズ)

自分は生物学入門を使っていましたが、適度に図版もあり、レイアウトも見やすく重宝しました。生物学の場合、これで少し物足りないと感じた方は、羊土社から出ている理系総合のための生命科学 第4版〜分子・細胞・個体から知る“生命”のしくみを読んでみてもいいかもしれません。

生物学以外を専攻されている学生の方で上記以外だと、「単位が取れるシリーズ」なんかがいいかも知れませんね。

参考書は何を使う?(英語)

編入試験の英語は、大学によって細かいところは違いますが、基本は英文読解と和文英訳です。

しかし、大学入試の英語と若干異なるのが、専門的な英文を読み書きさせられる可能性が高い点です。おそらく理系の編入試験の英語で哲学的な文章は出ないでしょう。それよりも、論文の抜粋などが出る確率の方が高いと思います。

これについては、まずは理系の英単語を習得することから始めるべきだと思います。

例えば以下の書籍が使えると思います。

COCET2600―理工系学生のための必修英単語2600

りけ単―理系たまごの英単語&表現40日間トレーニング (理系たまごシリーズ)

アルクの理系たまごシリーズは理系英語に特化したシリーズなので使いやすいかもしれません。

もう少しレベルを下げるならば、大学入試の参考書である以下の書籍も使えると思います。

完全理系専用 英語長文スペクトル (大学受験)

完全理系専用 英語長文スペクトル 基礎編 (大学受験)

また、和文英訳の対策には日栄社の英語表現力養成新・英作文ノートがおすすめです。薄くてページ数が少ないので、何周も回すことが出来ます。

いずれにせよ、手にした参考書は一回読んで終わりではなく、何回も取り組んで内容をマスターすることが大事だと考えます。

基本は過去問を入手してから

編入試験の傾向は、各大学によってバラバラです。よって対策を立てる上ではまず過去問の入手が最優先となります。

大学によっては学部入試情報のHPに過去問がアップされている場合があります。ここに無ければ、郵送で取り寄せできる場合もあります。よく分からなければ事務に問い合わせてみるべきでしょう。

過去問をどう使うか

過去問がゲット出来たら、まずは解かずに全体を見渡してみましょう。3~5年分あれば理想的です。編入試験の問題は、大学の教員が持ち回りで作ることが多い(らしい)ので、大学の研究室での研究内容に関連した問題が出されることがあります。しかし、そうはいってもそんなに数が多いわけではないので、傾向が見えてくると思います。

傾向が見えてきたら、先述の参考書を読み、足りない知識を補充します。そして過去問を実際に解いてみましょう。一回目に解くときはあまり時間を意識する必要はないと思います。まず時間無制限で問題を解くことができるかどうかを確認します。それで問題がなければ、次に時間を測って解きましょう。次に意識すべきはスピード・処理能力です。これを数回繰り返せば、学力的にはそこまで足を引っ張ることはなくなるはずです。

 

理系の編入試験では面接を課されることも多いですが、その対策は次の記事で。

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