院試の話は今まで「概略編」「試験編」と書いてきたので、今回は面接編について書いてみたいと思います。今までの記事はこちら。
院試の面接とは?
大学院入試では、面接を課されることがほとんどです。これは、一般入試だけではなく、推薦入試でも課されます(推薦入試は筆記試験が無いことが多いので、学業成績と面接で合否を決めることが多い)。
さて、面接を課す理由としては、「口頭試問でその研究室でやっていけるかを見る」などと言われていますが、正直普通にコミュニケーションが取れれば問題ないと思います。
実際、とある大学教員に聞いてみたところ、「面接で落とされた人を見たことがない」「普通に話せるか見ているだけ」「面接はヤバい人を落とすステップ」との話を聞きました。
とは言え、何も対策をしなければ、言いたいことを上手く伝えられずに終わってしまう可能性も考えられるので、今回は「何を聞かれるか」「どのように対策するか」について自分の経験を踏まえてまとめたいと思います。
面接試験、何を聞かれるか?
面接試験で必ず聞かれることは、「その研究室への志望動機」です。大学入試と違い、特定の研究室へ志願するわけですから、なぜこの研究室に?ということは必ず聞かれるでしょう。
もう一つかなりの頻度で聞かれるのは「自分が今行っている卒業研究について」です。これについては、必ずしも志望する研究室の研究内容と高く一致している必要はないと思います。
また、よく聞かれるのが「卒業後の進路」もしくは「ドクターへ進むか」といった進路の話です。研究室としては、やはりドクターまで居て欲しいという事情があるのかもしれません。
この3つの質問がメインです。あとは「サークルは何をやっていたのか」「出身はどこなのか」といった(あまり重要ではない)質問が聞かれます。
どう対策するのか?
では、具体的にそれぞれの質問に対してどのように対策するのかを考えていきましょう。
志望動機
人それぞれによって、その研究室を志望する動機は様々あると思います。多くの場合、インターネットで情報を仕入れて、その後研究室見学に行き、研究室を志望するのではないでしょうか。
研究室を志望する動機としては、「研究内容」が一番メインになると思います。内部の院へそのまま進学する人はともかく、外部の院を受けようとしている人は、「なぜ在籍している研究室ではダメなのか」という質問について考えておく必要があると思います。
自分の場合は、「自分の研究室の教授は自分がドクターへ行く前に年齢で退官してしまう。ドクターへ進学する可能性が全くないとは言い切れない以上、マスター・ドクターは同じ教授が良いと考える。そこで、外部の院へ進学することを決めた」と答えました。
また、研究室の雰囲気が良い、設備が良いなどのいわゆるお世辞も入れると少しは役立つかもしれません(研究室見学では、教授がいない場で学生に直接本音を聞いてみると良いと思います)。
自分の卒業研究について
こればっかりは、個人によって卒業研究がどれぐらい進行しているかわからないので何とも言えませんが、少なくとも「研究テーマ」「使っている材料(細胞・素材etc.)」ぐらいは整理しておいた方が良いと思います。また、指導教員に相談してみるのも良いでしょう。ただ、4月に研究室配属されて8月までの4か月間にそんなに卒業研究が進むかといわれると、あまり進んでいないと思います。あまり研究が進んでいないとしても、「自分が何を使って、何をしようとしているのか」という大まかな理解はしておくべきです。
また、試験官である研究室の教員は、必ずしも自分の研究テーマについて深い知識を有しているとは限りません。おそらく、専門用語について質問が来ると考えられます。そこで、自分の専門分野の用語はざっくり説明できるようになるべきです。その際、Essential、もしくはセルなどの教科書を読んでみると整理されると思います。
進路はどうするのか?
進路について、「自分は絶対ドクターへ進むんだ!」という強い信念を持っている人以外は、ドクターへ行くかそれともマスターで修了するのか決めていない、もしくは絶対マスターで修了しますという人が大半だと思います。そのような人は、「ドクターへ行くかは半々です」と答えておくとよいと思います。実際にマスターへ進学してみないと、ドクターへ行くかなんて決められないと思います(個人の一意見です)。ただ、もしマスターで修了して就職する場合は、どのような職種に就職したいかぐらいは考えてみても良いかもしれません。その際、この研究室に進学するメリットも併せて考えてみると良いでしょう。
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